話の種

新聞やテレビ、雑誌などで、興味深かった記事や内容についての備忘録、感想、考察

日本人の国民性(他者を思う心)

「日本人の国民性(他者を思う心)」


私がよく見ているネットサイトに「パンドラの憂鬱」という投稿サイトがある。
これは海外の投稿サイトから日本に関するものをピックアップして纏めたサイトだが、そこでしばしば見られるのが海外の人々が日本人の国民性を称賛する言葉である。

この中で日本人の国民性についてよく目にするのは次のような言葉である。、
「日本人には周囲の人たちに対する敬意がある」
「日本人は他者への敬意を大切にする」
「他者への気遣い、思い遣り」
「誠実さ、責任感、正直、礼儀正しい」

これらについては過去次のような投稿があった。(以前部分的にメモしておいたものを記載しておく)

・日本の人たちは本当に礼儀正しいし、自分たちの日々の仕事に献身的な事で有名。 +1043 国籍不明
・なぜ日本の事を見るといつだって、全世界が日本みたいになれば良いなって思っちゃうんだろ。他人に対する敬意が凄いよね。 +2319 イギリス
・人が人を気遣う姿は美しい。日本に敬礼! +248 アメリカ
・全ては礼儀と敬意だろう!日本は全ての国にとっての模範だ……。 +84 グアム
・ほとんどの国民が規律正しいのが大きいよね……。 +45 アメリカ
・日本人は国内でも海外でも本当に礼儀正しいね。ちゃんと相手を尊重してくれるんだよ。
・「私」よりも「公」が優先される。これは日本の特徴と言える点だけど、日本に限らず、やはり「公」が優先されるべきだと思う。
・日本から他人を尊重する事の正しさを学ぼう! +17
(以下はコロナ流行時の日本人のマスクについてのドイツ人の投稿)
・日本人は風邪の時でも他人にうつさないようにする。僕は学ぶべき点は学ぶべきだと思う。
・ドイツも日本みたいな国を目指そうよ。新型コロナとか関係なく、人に気遣いが出来る国を。
・今日本で暮らしてる。たしかにこの国には他者への敬意が存在するね。時々日本はもっと個を尊重すべきだと不満を覚える事もある。だけどミーイズム全開のドイツには嫌悪を覚える。
・日本には行ったことがないけど、前からあの国の思いやりの文化には敬意を抱いてた。ドイツでは今後もあり得ないだろうと思うと悲しいよ。

*これらの具体的な例としては、以前掲載した下記記事を参照。

「投稿サイト「パンドラの憂鬱」より」
https://sunny3jp.hatenablog.jp/entry/2023/08/03/104913

・(外国人がほっこりした日本人の行動と日本の光景)
・(外国人が感動した日本人の振舞)

「パンドラの憂鬱」の最近の記事では次のようなものがある。
・「「日本人は本当に同じ人類なのか?」 英国で撮影された日本の一般の人々の振る舞いが世界を感動の渦に」
  http://pandora11.com/blog-entry-5358.html
・「「日本は文明の頂点に到達した」 日本の日常を写したわずか2枚の写真が世界的な話題に」
  http://pandora11.com/blog-entry-5398.html


今回何故このことを取り上げたかというと、近年このような「他者への敬意」「他者を尊重する」という日本人の良さが失われつつあるのではと危惧されるから。

その最たるものは、「日本人ファースト」などという馬鹿なスローガンを掲げる政党が出てきて、それがまた広がりつつあるということ。
この参政党の躍進については最近マスコミでも大きく取り上げられており、その理由として「社会に対する人々の閉塞感」「SNSの広がりと多用」など様々な要因が指摘されているが、またこのような社会の右傾化ということは欧米各国でも見られることだが、これ迄海外の人々から称賛されてきた日本人の美徳が徐々にではあるが失われていくのは寂しい限りである。


*「他者への敬意」という日本人の特性は、確かに他の外国人と比べたら際立っており、何故だろうかと私もその理由を幾度となく考えてみたことがある。
欧米人と比べてみて、その要因と思われることを挙げてみると、
・日本は島国であり、民族としての同質性が高いこと(均質的な社会、内向的な調和)
・一般的に穏健な宗教である仏教や儒教の影響(他者への配慮、尊重、思い遣り)
・強いて言えば農耕民族であること(集団的共助の気持ちが育まれる)
・自然災害が多く自然に対する畏怖があること(人同士の助け合いの精神)
・階級社会ではないこと(平等意識が強い)
・年功序列、終身雇用だったこと(人を見下す要因はない)
・学生時代は多くの人がアルバイトをすること(いろいろな職業の人を理解できる)
・言語構造(敬語、謙譲語など相手に対する配慮がある)
・教育水準が高かったこと
・道徳教育が普及していたこと
・武士道の精神が宿っていること
・昔からの教え(「和を以て貴しとなす」「情けは人の為ならず(間違った解釈をする人もいるが)」など)
このようなことが要因となって、「他者を尊重する」という精神(心)が生まれたのではないだろうか。
・・・(結局断定できる結論らしきものは出せなかったが)

*社会の右傾化ということについては、欧米では移民問題、日本では(移民は少ないので)外国人問題が主たる要因で、その結果としての外国人による犯罪問題、仕事の喪失問題、経済問題などがクローズアップされているが、これらの中にはマスコミやSNSなどで、事実以上に大げさに取り上げられている側面もあることには留意しておく必要がある。
・・・(外国人問題については考慮すべき問題も多々あることは確かだが)

*また近年、「都民ファースト」「米国ファースト」「日本人ファースト」など似たような言葉が飛び交っているが、これらはある意味差別用語とも言えるもので、この点についても留意しておく必要がある。


(参考)
朝日新聞の天声人語に次のような記事があったので参考までに記載しておく。

(天声人語)オニオングラタンの温かさ(2025年7月15日)

哲学者の今道友信さんが30歳のころの話である。1950年代というから、日本も、日本人も、まだ貧しかった。東大を出て、フランスで大学の講師になったが、薄給で、生活は苦しかったという▼晩ご飯を食べる小さなレストランで、給料日の前はいつも、一番安いオムレツだけを注文した。「お腹が空いていないから」「疲れているから」と言い訳をしていたら、ある日、店の女性がそっと、二人分のパンを置いてくれた▼「二人前でした」と代金を払おうとすると、彼女は「黙って」と口に手をあてて受け取らない。晩年に綴(つづ)った『今道友信 わが哲学を語る』で彼は振り返る。「それだけのことですが、思い出すと今でも涙が出てきます」▼ひどく寒い日には「注文を取り違えました」とオニオングラタンをごちそうしてくれた。その何と温かかったことか。おいしかったことか。涙がこみ上げてきた。暮らしは惨めで、嫌なこともたくさんあった。でも、そんな思い出があるから「私はフランスという国がどうしても嫌いになれないのです」▼異国の地で、人は優しさに救われる。さて昨今の日本はどうか。外国人は出て行け、と言わんばかりの冷たい言葉が跋扈(ばっこ)してないか。国籍は違っても、この国でともに地道に暮らす人間同士が憎悪を煽(あお)り煽られ、不安におびえる現状を憂う▼今道さんの著書には、こんな言葉も紹介されている。「美しい心をもって行為せよ。世界はその時それだけ美しくなり、その美は後代に伝わる」